人生の最後の大仕事?遺品整理のあれこれ

1年ほど前の話になります。
祖母が亡くなりました。

このコロナ禍の騒ぎで、実家には帰れない状況でした。近くにいる人たちだけで済ませたようです。自分が連絡を受けたのは、お通夜もお葬式も終わった後でした。今、この時期になって、祖母の荷物の整理を始めたと実家から連絡がありました。

遺品整理。

そんな大袈裟なものでもない様子です。とはいえ、祖母も生前、気がついた時に整理していたようなので、今回は、こまごまとしたものが中心のようでした。

さて、ここ5〜6年ほど前から、よく耳にする、遺品整理。
言葉自体は、昔からあったのかもしれません。進む高齢化や孤独死などの社会問題も背景にあり、TVやメディアで、取り上げられる機会が増えた気がします。

故人の荷物が少ないのなら、身内だけで対応できるでしょう。しかし、お部屋丸ごと、家一軒となると、対応できる業者に依頼することとなります。その中には、無資格もものや有資格のものまで、ピンからキリまであります。

今回は、遺品整理にまつわる「資格」のお話です。

キーワードは【遺品 買取 処分】

検索窓に入力すると、いくつかのHPへ行き着くと思います。
多少の違いはありますが、おおむね、リサイクルショップやその他の買取を行っている業者が遺品整理のサービスも行っているパターンが多いようです。

遺品のサービスを行う上では、特に届け出や資格も必要ないとのことです。故人にとって、最後の大仕事、せっかくなら、資格を持っているきちんとした会社に依頼したいものです。その基準で選ぶと、失敗やトラブルは少なくなるかもしれません。

遺品に関する資格で言えば、遺品整理士と遺品査定士の2つがあるようです。

どちらも遺品を通して遺族に寄り添う仕事

普通の不用品回収や買取サービスと違って、遺品を扱う点が大きく違うようです。

故人の遺品というと、残された家族にとっては思い出の詰まった大切なものです。他人からはわからないかもしれません。事務的に扱われたり、雑に運ばれたりしたら、少し残念な気持ちになりますね。

遺族に対して、配慮した心構えやモラル等をかね備えた人がもつ資格のようです。また、遺品の取り扱いに関しては、守らないといけない法令もあるため、多少の専門知識も必要になります。

大きな違いは職務内容

遺品整理士とは、遺品を整理していくお仕事です。
そのままですね?
遺品を、廃棄処分するもの、形見わけや思い出の品、リサイクル品などに分類していきます。それぞれに合った方法で処理していきます。

遺品査定士は、買取に特化した資格です。
さまざまな分野の専門家と連携し、遺品の査定と買取を行うプロになります。

どちらも、遺品整理士認定協会が認定する資格で、ここ10年ほどの間にできた資格のようです。受験資格は特にありません。2ヶ月ほどの講習を受けることで、どなたでも資格取得が可能です。

1年ほど前に、遺品整理士を題材とした映画が公開されました。
そのこともあり、今注目されている資格のようです。

遺品整理のタイミング

相続など、法的に手続きが必要なものに関しては早めの方が良いようです。

とはいえ、決められた時期はなく、それぞれのタイミングで行われます。うちの実家では、コロナ禍の影響もあり、少し時間が経ってから始めたようです。

亡くなってすぐというのは、葬儀やそのほかの手続きで忙しく、手がまらないと思います。一般的には、四十九日後や一周忌など、親族が集まる時に行うことが多いようです。

また、生前に済ませてしまう方もいらっしゃいます。
ある程度、元気なうちに整理したい、そんな思いからでしょうか。できることは自分の手でやりたいという方も増えています。終活やエンディングノートなどという言葉が一般的になった今、そう珍しいことではなくなったようです。

一昔前は、生前に、自身の亡くなった後のことや遺産のことを話すのは、タブーのような考えが強かったせいか、あまり聞くこともなかったようです。

うちの祖母は、生前、よく自分が亡くなった後の事を話していたそうです。
遺産や土地のこと、子供や孫の話まで・・・。

その中で祖母は、「火葬はいやだ」とよく言っていたそうです。なぜだかはわからないですが、相当嫌なのでしょう。うちの家族どもは、その話を火葬場でしていたとか、していなかったとか?

まあ、今ではちょっとした笑い話です。

自分の田舎でも、土葬の風習が残っている地域もあるようですが、そこは故人の思いどおりとはなりませんでした。

人それぞれの終活の形

さて、途中脱線もしましたが、遺品整理にまつわる2つの資格についての紹介でした。

遺品整理士と遺品査定士、どちらも民間資格です。法的な効力はありません。
資格がなくても、遺品整理のサービスは開業できるため、取得が必須というわけでもないのです。

しかし、遺品整理を依頼する側だったら、どうでしょう?
どちらか、あるいは両方の資格を持っているスタッフがいる会社の方が安心できます。

葬式やお通夜と違って、遺品整理は必ずしなければいけないものでもありません。
故人や残された家族に「寄り添う終活の形」実現のため、安心と信頼を得るためだとするならば、これからいっそう、必要になる資格なのだと思います。

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